中古車販売店の裏側 オークション仕入れ物語
中古車販売店の仕入れの日の朝は早いです。
私のお店では、朝6時には会場に入るようにしています。なんと言っても念入りに下見をしたいからですね!
オークション仕入れ物語−オークション会場ではこんなふうに中古車を買います−
まずは前日までに、出品車両の情報を調べておきます。
このようにインターネットに接続されたパソコンからその情報を得ることができます。
お客さんに出品情報をお伝えするときも、この画面の情報をお伝えすることになります。
この中古車は、日産のエルグランド。グレードは「ライダー」です。
* 平成18年式 走行距離 15,000km
* 車両の展開図からすると車はぴかぴか
リアに仕上がりはよいけれど鈑金塗装跡があるようですね(事故ではないです)。
* 装備がものすごいです。
モニター6個装備(バイザー部分、ヘッドレスト埋め込み部分)
さらに日産純正のツインモニター
BOSEのサウンドシステム
カロッツェリアの「DVD」チェンジャー
本革シート
車がそのまま映画館というような中古車ですね。
この中古車は、ホンダのステップワゴン。グレードは「G エアロエディション」です。
* 平成19年式 走行距離 9,000km
* 車両の展開図からすると車はぴかぴか
鈑金塗装歴もありません。これなら新車同様と言っても良いかも知れませんね。
* 内装もほとんど使用感はないようです。
高年式ですし、走行距離も少なく、程度はよさそうです。
外車も扱いますよ。これは、BMW 525i スペシャルエディション です。
* '98年式 走行距離 42,000km
* ボンネットに鈑金塗装歴ありますが、事故車ではありません。仕上げはよさそうです。
* メーターの液晶部分に文字かけありと書かれています。
10年落ちの車ですが、距離も少なく程度はよさそうです。これくらいの中古車ですと、BMWと言えども値段は大分こなれてきています。
あとは下見で実際にものを見てですね。
会場に到着しました。
2万台近くの中古車が並べられています。その中からお目当ての中古車を探して、下見をします。
今回、お客さんからはステージアのご注文をいただいています。
ありました。
エアロの装着された格好いいステージアです。
早速、各部チェックの下見に入ります。
納得のできる内容です。
早速、お客さんに連絡を取ります。
中古車の状態を正確にお伝えし、競りに参加するかどうかを相談します。
車の状態もよいので、競りに参加することでお話しはまとまりました。
オークション会場の競りを行う建物に入り、お客さんお目当ての中古車の競り順を待ちます。
1日で2万台近い中古車が、順々に競りにかけられますので、朝9時から夜の10時くらいまで競りの時間はまちまちです。
競りの順番が回ってきら、いよいよ競りです。
握っているオレンジのスティックにボタンがついていて、そのボタンを押して、応札します。
1台の競り時間は「ものの数秒」です。具体的には5〜10秒くらいでしょうか。
その5〜10秒で、出品している側は少しでも高く売るために、落札する側は少しでも安く買うために、ものすごい駆け引きが行われます。
オークションはオークションでもヤフーオークションのようにゆっくりはしていません。
緊張の一瞬です。
今回は首尾良く、お客さんの予算内で落札することができました!
オークション会場から搬出します。
その後、ディーラーさんで整備の上、お客さんのもとへ納車となります。
仕入れはこのようにして行われています。
仕入れの時に大事なことは2つあります。1つは下見で、もう1つは競りの瞬間です。
とくに私のお店のような、お客さんから注文をもらうという販売形態では、下見は非常に大事です。
その下見の一環として、出品票つまり査定票は 重要になってきます。
その中古車が、「自家用車として使われてきたのか」それとも「レンタカーとして使われてきたのか」などの情報や、事故歴の有無、事故の 部分、修理箇所などが記載されています。
次はこの「査定 表(出品票)の存在」がどんなものかについて実際にみていただきましょう。