査定表の存在
査定票にはたくさんの情報が記載されています。
この査定票は、本来オークション会場に来るバイヤー、つまり中古車販売店向けに作成されているものです。
仕入れに来る者は、それなりの眼を持っていますので、いい加減なことを書けば、そのオークション会場の品位を落とすことにもなります し、クレームもバンバン入ってしまいます。
対業者用の査定票ですので、厳しい目にさらされることを前提に作成されているものです。
ユーザーさんからしたら、自分がこれから買おうとしている中古車の詳細情報なわけですから、そんな査定票の内容は知りたいですよね。
中古車の評価書
まず最初に、査定票(出品票)そのものを見ていただきましょう。
【レガシィの査定票】
まず左上を見てください。ここには車歴が記載されます。
「自家用」という部分に○がしてありますね。この中古車は自家用車として使われてきたということです。
次に右上を見てください。
「4.5」という数字と「A」の文字が書かれています。
これは、この中古車の評価点が「4.5点」であり、内装の評価点が「A」であることを表しています。
上から下まで、S〜1点までの評価があります。中古車としては「4点」ならば、そのまま何の補修もなしに店頭に並べられるという感じで す。
この査定票のレガシィは「4.5点」ですから、かなりの上物という評価です。
内装評価は、上から下まで、A〜Eの評価があります。通常、中古車としては「B」ならば、そのまま店頭に並べても大丈夫なレベルという 感じです。
ですので、実際の現実的なところは「4点のB」な らば中古車としてはよいものとの評価されています。
この査定票のレガシィは「4.5点のA」ですから「まれに見るよいもの」くらいに思っていただいたらよいかと思います。
建前を言っても伝わりにくいという思いますので、実際のところの査定票の評価をまとめてみます。
《評価点》
S 新古車(登録されただけで誰も使っていない中古車)。
6 ほとんどお目にかかりません。
5 ほとんどないです。
4.5 まれに見る極上品。
4 中古車としては良いものです。
3.5 補修が少し必要なもの(10万kmを超えた車で程度の良いものにもつきます)。
3 補修が必要なもの。
2 みたことはないです。
1 程度が悪いというよりは、だいたい改造車です。
(オートマをマニュアルミッションに載せ替えしたなど)
RA 修復歴小
(*オークション会場の査定員は意外とこのRAの車に乗っている人が多い)
R 修復歴あり
《内装評価点》
A 極上。
B よいです。
C ルームクリーニングは必須です。
D かなりひどい。補修が必要です。
E ここまでひどいのはまずないです。
【査定票の評価点について】
評価点の見方が分かったところで、続けてもっと具体例を見てみましょう。
スバル レガシィ 事故車の査定票例
まずは査定票を見てください。
【レガシィ修復歴ありの査定票】
評価点「RのA」です。
修復歴あり、分かりやすく言えば事故車ですが、どこがどう事故なのか見ていきましょう。
査定票の「xx」の記号は「交換」という意味です。このレガシィは、ボンネット、フロントの両フェンダー交換ですね。
さらに「検査員報告」として、
・コアサポート交換
・両フロントインサイドパネル、両フロントサイドメンバー 修理ひずみ
・ヘッドライトステイ折れ
などの記載がありますね。
こんな情報は、店頭販売では決して見ることはありませんよね?
私のお店では、これらの情報はお客様に公開しています。
お客様が知りたがっている情報だろうと思うからです。
これから自分の乗る車がどんな中古車なのかは、しっかりと把握しておきたいですよね。
ただ何となく「極上」「程度がよい」と言われても、「……ほとかな?」と思ってしまいますよね。私のお店では、きちんと理由を提示して の「極上」「程度がよい」です。
それともう一点。仕入れた車を整備もしないままお客様に出すことはしません。
ご注文いただいた中古車は、すべてディーラーさんで点検整備してからお渡ししています。
次は、その「整備点検して納車」ということについてお話しします。
「整備点検費用は別に請求されるの?」「もし点検で問題がみつかったら?」という話しです。